今や、転職や就職の際に、日本の企業で最も英語評価に使われることが
多いTOEIC® L&Rテスト。
このテストで求められているのが700点、というスコア。
ですが、「700点はどんなレベル?」「どんな勉強をすれば良い?」、また、
700点のレベルや取得のメリット、勉強の方法など、疑問に思われる、あなた。
今回の記事は、そういう方に向けての参考になれば嬉しいです。
以下に、述べる内容を踏襲して、是非700点を目指しましょう。
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では、先ず、TOEICとは?何者なのかを説明しますね。
1:TOEIC
TOEIC(トーイック)という商品名(登録商標)でアメリカのテスト開発機関である教育試験サービス(ETS)が試験の開発、運営、評価を行っている。
そして、TOEIC試験(国際コミュニケーション英語能力テスト)とは?
以下のように定義されています。
Test of English for International Communicationを略してTOEICと呼称される
TOEICとは、英語によるコミュニケーションと
ビジネス能力を検定するための試験。
評価はスコアの数値で行われ、スコアの満点は990点。
700点以上はレベルA~Eの5段階評価のうち、B程度となり、
「どんな状況でも適切なコミュニケーションができる素地を備えている」と評価されています。
ビジネスでも業務に関連する専門用語を覚えておけば、支障がないレベルです。
英検®と比較すると2級から準1級レベルですので、分かりやすくいうと
大学中級レベルとなります。
参考までに、過去のデータで述べると:
1:2020年度の公開テスト受験者全体のTOEIC ®テスト平均スコア
全体では、620点となっています。
内訳:社会人の平均は637点、学生の平均は607点です。
と言うと、700点は平均より上ということができます。
受験者全体のスコア分布を見ると、2020年度は700点以上取得者が全体の35.7%
(うち700点台は18.3%)ですので、TOEIC700点を目指すのは難易度が高く、
それなりの英語力が必要ということが分かります。
言い換えると、全体の約36%しか持っていないスコアを取得するということは、
700点保持していることで、英語力のアピールにつなげられるということになります。
このような理由で、企業が求める人材の英語力判定の目安として、
TOEICは、700点が評価されるのです。
ちなみに、TOEIC®テストのスコアは大学の単位認定や進級・卒業要件に
設定されていますし、大学院受験の時に提出が必要となる場合もあります。
なので、就職・転職活動に企業の採用担当がTOEIC®テストのスコアを
参考にしたり、教員採用試験でTOEIC®テストの点数によって
加点がされたりなど、日本では多くの場面で利用されている英語の資格試験です。
また、社会人の方でも、昇進・昇格や昇給の評価に使われたり、
海外勤務時に参考にされるなどメリットとなることも多いです。
このように場面に応じて評価されるため、大学生も社会人もある程度の
TOEIC®テストスコアを取得しておくのは将来にとって意味のあることです。
でも、以下に述べる注意点は、しっかりと、留意してくださいね。
注意点:受験に必要だから、就職につかえるから、外資系の企業で必要だから勉強をせずにテストを受ける人がいますが、勉強や過去問を使って練習をしないで慌てて受験をし評価されるような点数が取れるのは難しいでしょう!
もし、あなたがなぜ、Toeic を受けるのか?
という問に自分自身で出す答えが、大学や大学院進学に有利ということであれば、
是非、進学前に目標とするのにちょうどいいレベルである 700点を目指しましょう。
前述したように:
700点は大学中級レベルである。
そして、全体平均点が620点であることから、英語力をアピールするにあたり、
700点というと平均を上回り、高校卒業レベルからは伸びているというアピールが
できる証拠になります。
TOEIC®テストは全部で200問出題され、満点が990点ですが、
700点はリスニングでもリーディングでもたくさん間違えても十分に
取れるスコアですので、目指すのに難しすぎるレベル、ということではありません。
大学受験用に、しっかりと英語を勉強した方はそれにプラスして、
単語力とリスニング力の補強をした上で問題形式に慣れることで
十分目指せる点数です。
■TOEIC®700点に必要な正答率は?
公式なTOEIC®テストのスコア算出方法は公表されていませんが、問題集などにある換算表や過去のデータなどから考えると少なくとも70%の正答率が必要と思われます。
リスニングとリーディングを合わせて70%の正答率ということですが、
TOEIC公式サイトによると日本人はリーディングよりリスニングの方が
正答率は高くなる傾向がありますので、正答率75%以上(375点以上)、
リーディングは正答率65%以上(325点以上)の割合で目指し、
リスニング・リーディング平均が70%の正答率になるようにしましょう。
TOEIC®700点を取るメリットは?
以下にTOEIC® L&Rテストで700点を持っていると、どんなことに使えるのでしょうか。
コストが安価:TOEIC®テストは頻繁に受験できること、英語の資格試験の中では比較的安価な料金で受験できる。
自己の英語力の把握が容易:また英語力の指針としている企業が多いため、学習の指針として定期的に受験している方も多いです。
英語力のアピールが容易:700点を取得できるとある程度英語の能力を認められ、
就職や転職、また仕事面でのメリットも増えてきます。
以上がTOEIC® L&Rテスト700点を取るメリットとなります。
■就活や転職が有利になる
大企業だけでなく中小企業でも国際化が進んでおり、英語の必要性が高まっています。
以下の内容は、英語活用実態調査 企業・団体 ビジネスパーソン 2019年度からの引用です。
新卒採用において49.1%、英語を使用する部署の中途採用において53.8%がTOEIC® L&Rテストのスコアを要件・参考としており、求められるスコアは新卒採用が545点、中途採用が620点となっています。
TOEIC® L&Rテスト700点以上あれば自身のスキルとして就活や転職の際、積極的にアピールすることができるでしょう。
ただし、英語力を見込まれて採用されることになりますので、
その運用能力も合わせて期待されることとなります。
ちなみに、この運用能力、ここが、英語で仕事をこなす上で
最も大事な部分ではと、私自身の海外勤務体験から強調して
申し上げておきます。
このように、日頃から、TOEIC® L&Rテストでは測れない、
スピーキングやライティングの実践面を創意工夫して身に着ける訓練を
実践すると良いでしょう。
この訓練を行う際には、海外経験者による有料・無料の講座や
海外のビジネス関連の動画の視聴や英文で書かれている記事を読んでおく
ことをオススメします。
最後に、ここが、一番のメリットかと。
■昇進や昇給につながりやすい
企業によっては昇進・昇格や昇給の条件としてTOEIC®テストのスコアを設定しているところがあります。
前述の、英語活用実態調査 企業・団体 ビジネスパーソン 2019年度によると、
27.8%が係長・主任への昇進時に、また32%が課長への昇進時に
TOEIC® L&Rテストのスコアを要件・参考としています。
要件・参考とするスコア平均は500点台と低めですが、企業によっては
700点と設定している企業も多いのが実状です。
また、同調査における英語の3年後の見通しについて、
「英語は海外との取引がある部署だけで使われる」が38.8%
(現在の使用状況の61%から減少)。
「人材採用時、配属部署の決定や人事異動時に、
一定の英語能力が求められる」36.7%(現在の使用状況の18%から増加)。
と答えている割合が多く、今後、英語力が更に必要になってくるという予測ができます。
早めに勉強を始めてTOEIC®テスト700点以上を取得しておくことで、
後の昇進・昇格や昇給の条件をクリアしやすくなる可能性が高まります。
■海外勤務など仕事の幅が広がりやすい
一般的には、TOEICでスコア700点を取ると「ビジネス英語ができる」という評価になっています。
でも、正直、私自身の海外勤務体験から申すと、+100点が望ましいかと。
とはいえ、700点を取ると英語力が有るとの評価で海外部門への人事異動の打診が
なったり、海外勤務の対象になることがあるでしょう。
また採用時にTOEIC700点以上が条件となる企業もあるため、
TOEIC700点を持っていると企業選びの選択肢も広がります。
ただし、先ほども述べましたが、私自身の海外勤務での体験を基に意見を述べさせて頂くと、最低でも800点は必要かと。
特に、外資系や商社、グローバル企業ではさらに高いスコアを要求されるところも
ありますので、目標とする会社や海外の部署への希望などがあれば、
先に調べておくことをオススメします。
TOEIC®700点取得に必要な勉強時間は?
TOEIC® L&Rテスト700点を獲得するのに必要な学習時間は、人それぞれです。
というのも、スタート時点での英語力によって差が出てくるからです。
一般的なデータとして参照できるのが、過去のデータになりますが、オックスフォード大学出版局の資料です。
資料によると、
650点の人が750点を取得するためには225時間。
550点の人が750点を取得するためには450時間。
必要だと示しています。
学習スタート時の英語力にもよりますが、
例えば600点から700点への100点アップを目指す場合、概算ですが
おおよそ225時間程必要。
なので、1日1時間の勉強時間と仮定して、約8ヶ月程度、
もし、1日2時間の勉強なら、約4ヶ月程度かかることが分かります。
もちろん、これは自分自身でコツコツ学習した場合です。
知識面を分かりやすく講師に教えてもらうなどで、効率を上げることができれば、
勉強時間は大きく短縮できます。
TOEIC®700点取得に向けた勉強法は?
TOEIC700点を取得するためには、基礎力強化と地道なトレーニングが必要です。
ここでは、リスニング、リーディング、語彙の勉強方法について解説していきます。
■リスニング
日本人の場合は通常リスニングセクションのスコアの方が
リーディングセクションのスコアより約50点も平均点が高く、
700点を目指す場合、リスニングセクションで375点取得する必要があります。
満点が495点ですので、約75%の正解率を目指すことになります。
特に、短い文のリスニングであるPart1、2はほぼ全問、
長い文のリスニングとなるPart3、4で65~70%の正解を目指せるよう、対策が必要です。
問題の間の時間をうまく使って、設問の先読みをするのがポイントとなりますので、
問題の形式や解き方に慣れておくことも重要です。
同時に、英語の音を正確に取れるようになるまで、耳を
トレーニングしていく必要があります。
耳のトレーニングといっても、意味の分からないまま英文を
聞き続けても意味がありません。
まずは単語を覚え、英文の文法や構文を習得した上で聞いてみましょう。
一度聞いた時の理解度が変わってきます。
次のステップとしては、音に慣れるため、自分でも発音できるよう
シャドーイング等のトレーニングがおすすめです。
聞こえてきた英文を真似して自分で発音していく方法です。
続けていくことで、段々英文のまとまりが聞き取りやすくなってきます。
もし、聞いた音を発音できない、と言う方は、はじめはスクリプトを見ながらの練習でも効果があります。
慣れてきたらスクリプトを見ないで発音する練習に進めましょう。
もちろん、常日頃、英語を耳に入れておくこともリスニング力の向上につながります。
映画・ドラマを字幕なしで見てみるなども良いでしょう。
スキマ時間、例えば通学・通勤の往復時や家で時間があるときに、
英語の音声を毎日聞くことをおすすめします。
■リーディング
700点を目指す場合、リーディングセクションでは325点を目指して
対策することをおすすめします。
満点が495点ですので、約65%の正解率を目指すことになります。
空所補充であるPart5、6は単語や文法の基礎が
分かっていれば解ける問題ですので、80%近くの正解を目指しましょう。
残り長文読解となるPart7で60%の正解を目指せるよう、対策が必要です。
まずは単語・熟語・文法など基礎的な知識が必要となるため、
そのインプットを行い、習得しましょう。
分からない文法事項をクリアにしておくと、
空所補充でなぜその答えになるのかを理解して解き進められるようになります。
合わせて単語量も増やしておきます。
次のステップは長文をスムーズに読むための読解力を身につけることです。
文法の知識と単語力を高めることで文章の内容を理解できるようになりますが、
試験では時間が限られているため英文を読むスピードも上げる必要があります。
読解のスピードアップには、音読がおすすめです。
ただし意味が分からないまま音読をしても意味がありません。
一度時間をかけて精読し、単語や文法構造など分からないことを解決した上で、
文章を理解し、音読をしましょう。繰り返し音読することで、
英語の語順のまま意味を理解できるようになり、英語の処理が速くできるようになります。
その結果として長文読解力が上がっていきますので、がんばってトレーニングしましょう。
最後に、本番への慣れが必要になりますので、TOEIC®テストの問題に慣れましょう。
過去問題や練習問題などTOEIC®テストに特化した問題で多くのケースにあたっておくと安心です。
最終的には、時間を計って解く練習も行っておくことで、スコアアップにつながります。
スキマ時間にTOEIC® L&Rテストのリーディング力を鍛えるアプリ&サイトも参考にしてみてください。
■語彙力
リスニング・リーディングの両セクションにてスコアを取得するためには、語彙力を増やすことが必要です。
高校で学習する基礎的な単語・熟語を覚えるのに加えて、TOEIC®テストでの頻出単語も頑張って覚えましょう。
TOEIC®テストはビジネスシーンを題材にした問題が多いので、仕事や職場などで使われる単語を覚えておくとスコアアップにつなげやすくなります。
目安としては、TOEIC® L&Rテストで必要な単語は7000語と言われています。
学習を進める中で、知らなかった語彙を覚えていくことも必要ですが、
頻出単語を習得するには、TOEIC®テスト対策専用の単語帳を活用すると効率的に覚えていけます。
単語帳は通勤・通学中などのスキマ時間に利用できます。
読んで覚えているだけでは、覚えたつもりになってしまいますので、例文と一緒に覚える・発音できるようにすることが重要です。
語根や類義語・派生語も一緒に覚えておくと効率的です。
また、覚えた単語を使ってみる(自分の体験と紐づける)ことが長期記憶につながります。
どうしても覚えにくい単語は、自分で例文を作って書いてみたり話してみると良いでしょう。
TOEIC®700点を突破するコツ
■単語力をつける
リーディングセクションにおいて65%以上の正答率を狙うには、単語力が必須です。
学校で習う基礎的な単語だけでなく、TOEICでよくでてくる単語も意識して覚えていきましょう。
TOEICはビジネスで使える英語を前提としていますので、仕事や職場のシーンで使われる単語を覚えると高得点につながります。
TOEICによく出てくる単語を習得するにはTOEIC対策用の単語帳やアプリを取り入れることで、効率よく単語力をつけることができるでしょう。
■本番の時間配分で解く
TOEICはリスニング45分間、リーディング75分間と長丁場ですので、
その間集中力を途切れさせないための気力、体力が求められます。
本番で最大限の力を発揮するためには普段から本番を想定し模擬問題を解く練習が必要です。
本番と同様に解くことで、問題に慣れること、
どのあたりで自分の集中力が途切れやすいかなどの分析をすること、
そして、どのような問題にどれくらいの時間を配分するのかをわかっておくことができます。
実際のテストと同じ時間で解いた後は答え合わせをし、間違ったところは必ず再度解くことも忘れないようにしましょう。
■TOEIC®用の対策をする
TOEICは単語力をつけるだけで高得点を目指すのは難しいと言えます。
TOEICは受験や英検などの試験とは出題内容や形式が異なり、
TOEICに頻出する文法などがあり、TOEICの対策をしないとスコアはなかなか伸びないでしょう。
自分で対策をする場合、公式問題集やアプリを使って、
事前にTOEICの対策をすることで実際のテストで効率よく解くことができますが、
本番まで時間が無い場合や、
会社から必ず次回700点以上とるように言われている等の場合は、
専門家のアドバイスを受けて効率よくスコアを伸ばすこともおすすめです。
そのためにTOEICコースなどがあるスクールを探してみるのもいいでしょう。
ご自身のレベルや得手不得手がどこなのか等分析をしてくれて、
ご自身に合った勉強方法を提案してくれるスクールもありますので、
今の自分の状況に合った方法で対策をすすめていきましょう。
今回はTOEIC700点について解説してきました。
700点がどれくらいのレベルか、達成までの学習法についてイメージできましたでしょうか。
短期間でTOEIC700点を達成したい、効率的に学習を進めたい方は、
選択肢として、TOEIC試験に特化した専門スクールに頼るのもありかと。
今回は、ここまでよなります。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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